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草加せんべい 醤油のかおり (埼玉県) 会報誌No.37掲載(会員:町田孝)
草加市は埼玉の東南部に位置し、市の南部は東京都足立区に接しています。松尾芭蕉の「おくのほそみち」にも記され、千住、越谷、幸手などと並ぶ日光街道屈指の宿場だった江戸時代の面影を今も残す、水と緑に恵まれた街です。

草加せんべいの歴史は古く江戸時代にさかのぼります。日光街道沿いに茶店を出し、だんごを商っていた「おせん」というお婆さんがいました。その茶店のだんごはたいそうおいしく人々に親しまれていました。ある日、通りがかりの武士に「だんごを乾かし、延ばして焼き餅にしてはどうか」といわれ、つくってみたところ大変な人気になり、「おせん婆さんが焼く餅」ということで「おせんべい」になり、草加の名物になったといわれています。

せんべいの原料は米です。米には良質なタンパク質が牛乳と同じくらい含まれています。その他、脂質、カルシウム、ナトリウム、ビタミンB1、B2など、たくさんの栄養素を含んでいます。しかも、せんべいは太らないお菓子ということで若い女性には最高です。お茶をいただきながら、せんべいを食べるときの満足感は、日本人に生まれてよかったと思うことでしょう。せんべいは塩分が心配と思う方もいるでしょうが、普通のせんべい10枚くらいでは1.5g程度です。欧米では自然食品コーナーに置かれ、ダイエットを心がける女性に喜ばれています。着色料や防腐剤が含まれてないのもヘルシーでうれしいことです。

草加市にはせんべい屋が76軒、せんべい工場もたくさんあります。買い物をするとおまけをくれたり、お茶を出してくれたりうれしいサービスが受けられます。店によって、せんべいの大きさ、厚さ、堅さ、味が異なります。買う前に試食して自分に合ったせんべい屋を見つけましょう。草加市まで出かけたら、できたてのアツアツせんべいを食べましょう。お土産にせんべいの仕上げ前の白い生地を買って帰り、両面に醤油を塗ってオーブントースターで5分焼いてできたてのアツアツを食べるのもお勧めです。

最寄りの駅は東武伊勢崎線の草加駅で、西口に出て草加市物産情報館に立ち寄りましょう。草加せんべいのオフィシャルマップやイベント案内など係の方が親切に教えてくれます。こだわりの工場直売の店を紹介してもらい、まず「小宮のせんべい」を見学しました。ここでは昔ながらの天日乾燥を守っています。厳選した硬質米を紀州備長炭で野田産醤油を使い一枚一枚焼き上げる手焼きせんべいです。天日乾燥なので天気に左右される点に苦労されています。旧日光街道を北に行き「おせん茶屋」でひと休憩しました。さらに北に行くと「草加せんべい発祥の地」の碑があります。旧日光街道をさらに北に行き、松原団地駅の近くにある草加市伝統産業展示室に立ち寄りました。ここでは草加の地場産業であるせんべい、ゆかた、皮革のつくり方などを紹介しています。職人の技をビデオなどで見ることができるほか、古くから行われてきたせんべいづくりの道具なども展示してあります。

直径が2m10cmもあるジャンボせんべいにはビックリしました。職人さんが50人がかりで生地をつくり、焼き上げた貴重なせんべいをレプリカで再現しました。せんべいの手焼き体験コーナーがあり、予約して行けば草加せんべいの職人技を、子どもからお年寄りまでどなたでも体験できます。

次に「草加煎餅まるそう一福」を見学しました。ここでは手焼きの製法をそのまま機械化した工程の見学と手焼き体験ができます。焼きたてせんべいの試食もあります。工場の中はとても暑くて長く見学できませんでした。職人さんは暑さとの戦いでもあります。本日は貴重な体験ができました。皆さんも草加市を訪ねる機会がありましたら、せんべいづくりを見学してください。
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