HOME > アロマ環境について > 全国のかおりレポート > No.22 飛騨高山の朝市と町並

飛騨高山の朝市と町並(岐阜県)
10月の台風23号の影響で、高山市の中心を流れる宮川もかなり増水し、浸水や土砂災害もあったそうですが(被害を受けた方々にはお見舞い申し上げます)、活気を取り戻した飛騨高山に行ってきました。

高山市は岐阜県の北部、飛騨地方の中心に位置しており、数年前に安房トンネルが開通、また東海北陸道が清見まで開通し、関東や関西方面からのアクセスも以前より容易になりました。私の住んでいる岐阜市からでも車で2時間半、特急に乗れば2時間で到着します。

高山の朝市は2ヵ所あり、ひとつは市の中心部に近い宮川の鍛冶橋から弥生橋までの間にたつ「宮川朝市」、もうひとつは、日本で唯一残る陣屋の前にたつ「陣屋前朝市」。いずれも朝6時(冬は7時)に始まり、正午には終わります。季節ごとの新鮮な野菜や果物をはじめ、もともとお守りであった「さるぼぼ」や、一位(櫟の木なのですがこう書かれます)一刀彫りなどの特産品が軒を連ねます。また、古い町並みはその間に位置し、木造の黒壁づくりの店が続いています。

まず、宮川朝市を目指し、鍛冶橋のたもとへくると、香ばしいにおいにひかれ、つい1本。しょうゆをつけて焼いたみたらし団子です。すぐ横の湧き水でひと息ついて橋を渡ると、左手に露店が並んでいます。ここが宮川朝市です。今回訪れたのは初冬でしたが、朝の冷え込みにも負けないようにおばちゃんたちは厚着をし、火鉢やストーブなどを足もとに置きながらの販売で、いつも元気な声をかけてくれます。弥生橋に向かいながら、さまざまに並んだ野菜やりんご、地元の米でついた餅などの下見をします。何といっても、ここの名物はおばちゃんたちお手製の漬物。自家製なので、同じ材料を使っていても微妙に味や香りが違っており、おばちゃんの人柄で買ってしまうこともままあります。味見をしながら、今年は台風の影響で、名物の赤カブの収穫量・大きさがいつもより3割ほど少なく(小さく)なってしまったけれど、と話を聞きましたが、今年とれた新物で漬けたものも出ていたようです。漬物にかける情熱は変わらず、今年も飛騨の香りが詰まったものができ上がるのでしょうね。「酒泥棒(飯泥棒もあります)」は大根などを漬けたもので、私も好きですが、リピーターも多く、時期になると箱で買っていかれる方もいるそうです。

「さるぼぼ」もgetしました。さるぼぼとは、飛騨の言葉でサルの赤ちゃんを意味し、子どもの成長や安全を祈ってつくられるお守りの役目があります。今ではいろいろなグッズも売られていますが、人形は手作りが基本だそうで、よく見ると、ひとつひとつ表情(というか雰囲気)が違ったり、着物などの柄が違ったり。自分の子には藁靴に入ったものをみやげに買いました。その靴も手編みでひとつひとつ違っていました。
鍛冶橋まで戻り、通りを渡ると、古い町並です。黒い木の壁の店が軒を連ねていますが、すべてが店ではなく、医院や山車の蔵もあり、生活の場でもありました。また、何かを焼くにおいに振り返ると、飛騨牛の串焼きです。手頃な値段のものもあり、結構繁盛していました。味噌屋さんからは味噌の香りが。ストーブの上に、試食用の味噌汁があり、ほっとひと息つけるようになっていました。このあたりには、造り酒屋も8軒ほどあり、新酒のできる年明けには、酒蔵めぐりもできるそうです。また、しょうゆを焼くにおいがします。今度は手焼きせんべいのお店です。さっと目の前であぶってくれるのです。

古い町並を抜け、中橋を渡ると陣屋前です。宮川朝市に比べると、野菜や果物がメインで、市民の台所、といった感じがしました。旬のりんごは、飛騨、シナノスイート、陽光などがあり、切ってもらうと甘酸っぱい香りが広がります。そのほかに、漬物、かぶや白菜、きのこなども並んでいました。

ざっと駆け足でしたが、なつかしい香り、日本人の食生活を感じさせるような、またお母さんのにおいを感じるような、そんなひとときでした。休日には、和服を貸してくれるところもあるそうです。人力車に乗りながら、日本人らしさを満喫するのもいいかも、と思いながら、高山をあとにしました。
一覧ページへ戻る
FAQ