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神田古書店街(東京都)
JR中央線お茶の水駅の改札(西口)を出ると、南北に明大通りが走っています。周辺は大学が多く楽器店や飲食店が軒を連ねている学生の街です。明大通りを起点にして、歩いて10分ほど南下し、駿河台下の交差点で右に折れると、古書店街のある靖国通りに入ります。

古書店街の近くの三茶書房に入って、神田古書店地図帖をいただきました。この界隈には150以上の古書店があり全国の古書の6割が集まっていると聞いています。文学はもとより歴史、思想、外国語、社会科学、自然科学、美術、建築などの、古書籍全般を扱っています。

古書を求めて歩いている人もけっこう多く、賑やかです。私もその人たちに紛れて歩くことにしました。店舗を外から眺めると、ガラス扉の装飾やステンドグラスが凝っていて、見ていて楽しくなってきます。大屋書房の看板は、歌舞伎役者で彩色も美しく、ひときわ目につきます。中には、浮世絵の版画を探しているらしい、外国人の姿も見えます。

私も1軒の店に入ってみることにしました。一歩足を踏み入れると、外の喧噪が消え、大変静かです。壁に目を向けると天井まで高く積み上げられた本の山で、きちんと整理されている様子を見ると、大切に扱われていることがわかります。

さて、このへんで今回古書店街を訪れた目的の「香り」について、古書店街のご店主たちはどう考えているのか、尋ねてみることにしました。思い切って「毎日、本に囲まれた生活をなさっていて、『香り』といえば、どのような香りを思い浮かべますか?」とぶつけてみました。

ご店主は少し考えた後で、「カビかな」と予想もしていなかった返事が返ってきました。カビの場合、通常「香り」といわずに「におい」を用います。しかし、まことに古書店の店主らしい言葉ではありました。
『文化の香り』という言葉を聞いたのは、八木書店のご店主からでした。考えてみれば、人間が人間らしい生活を送れるようになったのは、本のおかげです。人類は文字を発明し、知識や思想を本に著しました。それによって、多くの人たちに広めることが可能になりました。長い時を経て、ここに集まった書籍は、多くの人々に世界の賢人の知識や思想を伝えてきたのです。まさに『文化の香り』あふれる街です。
なお、古書店と出版社は白山通りとその周辺にもあります。神田古書店地図帖に詳しく出ています。

BOOK TOWN神田ホームページアドレス http://www.book-kanda.or.jp

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