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| 濱田 祥子 はまだ・さちこ
AEAJアロマテラピーインストラクター、パリにてアロマテラピー教室アロミーユ主宰。仏人ナチュロ パットとのデュエット講座も開催。 |
| 時計も冬時間になり、あっという間に夜も更けてしまうと、暗く寒いパリの冬が近づいていることを感じずにはいられません。さて、そんな気候の中、活気あふれる場所として、先日足を運んだ“マージョレーヌ”という大きな見本市を少しご紹介します。30年前からあるというこの見本市は、パリで年に4回ほど開催されるBIO(有機食品)や自然をテーマにしている大きな見本市のひとつで、アロマ・フィトからあらゆる代替医療系のもの、食品はもちろん、コスメ、ベッドや暖炉なんていったものまで見つけることができます。出店数は500近く、入場者も相当な数にのぼり、人々の意識の高さを表しています。講演やブースでの実演・実践などもあり、一日中勉強や買い物、情報収集に飽きることはありません。こちらもぜひパリ滞在での訪問スポットとして、お見知りおきくださいませ。 |
| 今回紹介しますのは、半年ほど前にできた私立で初めての“痛み緩和治療”専門のメディカルなセンターです(注1)。設立したのは麻酔科専門のドクターで、なるほど患者の痛みを取り除くことが専門なのですから、痛みということに関しては誰よりも身近に感じているのかもしれません。 |
| さて“痛み”というのは、急性から慢性、身体だけでなく心的疾患に少なからず伴う不快なものです。ところが特に慢性的な痛みというのは、見過ごしてしまったり、仕方ないと我慢してしまうなど、急性の痛みに比べ不当に扱われていることがあるのも事実です。このセンターでは、この慢性的な痛みに焦点をあて、投薬も取り入れながらアロマテラピーや音楽療法、マッサージなどのホリスティックな療法も組み合わせ提案しています。また整骨医、心理学医、栄養士などから成るサポートチームも結成され、クライアントのあらゆるニーズに対応しているのも特徴です。フランス人の多くが日常的に感じる痛みとしては背痛と片頭痛がありますが、ここではリウマチや関節痛、ガンによる痛みまであらゆる痛みが治療対象となっています。特に片頭痛に悩むフランス人というのは圧倒的に多く、労働人口の12%に達するといわれています。 |
| 片頭痛のためのドクターストップもかなりの数にのぼり、最近では低学年の子どもたちが片頭痛を訴えるというケースも増えてきています。また世紀の痛みといわれる背痛は、このセンターにおいてのコンサルテーション数が最も多いもので、18歳以上の人口の半数以上はこの背痛を感じながら生活しているといわれています。“痛みは身体から出ているアラーム。放っておいてはいけない。特に慢性的な痛みは何かの病気が隠されていることもある。また痛みをケアしていくことは、心理面に働きかけ治癒力も高めることになる”などのドクターのお話から、“痛み”への再認知の大切さ、またこのセンターの設立に至った過程、需要がますます増える中、今後もっとセンターとして大きくしていきたいといった思いなどが伝わってきました。 |
| また日常のストレス、疲れ、神経過敏状態などが、痛みに対する耐性を下げてしまうということから、併設のサロンではリラックスのためのセッションメニューもあり、予約をすれば誰でも利用することができます。15分から1時間のコースがあり、特にアロマの香りや心地よい音楽とともに体験したジェット噴射が出てくるウオーターマッサージベッドは格別に気持ちがよかったです。その後、アロマセラピストによるアロマオイルを使ったマッサージを受けましたが、どちらかというとエネルギーマッサージのような滑るような手技で、大変リラックスできました。根本的な痛みの治療となると、少なくとも3ヵ月以上の長期にわたるもので、手術や薬に頼る場合もあるのでしょうが、苦痛に満ちた表情でセンターを訪れる方々がセッションの後に生まれ変わったような顔になって出てくるのを見ると、痛みからの解放感がもたらす身体と心への影響の大きさを感じずにはいられません。 |
| (注1) 参照 : http://www.douleur-paris.fr/ |
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