| アロマテラピーを学ぶ上では必要不可欠な植物の「学名 (Scientific Name)」。植物は国や地域によって呼び方が異なったり、同じ和名でも異なる種類だったりすることがあることから、「学名」が精油を選ぶ上での重要なデータとなるのです。そこで、会報誌に連載し好評を博した『植物の学名を知る』の中から一部を抜粋しここにご紹介いたします。 | ![]() |
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| ■科・属・種 「種(species)」が植物を分類する際の基本単位として使われています。その種を集めたグループが「属(genus)」であり、それを集めたものが植物を分類する上で最も一般的な「科(familia)」となります。 また、それらをまとめていくと、上位から界(kingdom)・門(division)・綱(class)・目(order)というように段階式という仕組みで植物が分類されています。これら現在の分類法の基礎は18世紀のスウェーデンのC. リンネの「2命名法」や18〜19世紀フランスのA. L. ジュシューによる「自然分類法」がもとになっています。 ■構成 学名は普通2つの単語で構成される「2命名法」と呼ばれる方式で表されます。このときの表記方法にはいくつかのルールがありますが、次のものは「国際命名規約」にも定められているものです。 (1)属名と種名はイタリック(斜字体)で表す。 (2)属名は頭文字が大文字で後は小文字。種名はすべて小文字とする(→種小名)。
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ただし公式には、Citrus sinensis Osbeckのように命名者の名を最後につけ3本立てにすることが正式の学名表記です(この場合、Osbeck=命名者)。その際、
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| ■ラテン語 学名はラテン語で書かれています。ラテン語は近世以降のイタリア語、スペイン語、フランス語などのラテン系諸言語のもととなったものです。もともと古代ローマのLatium族の言語でしたが、ローマ帝国の時代には広範囲で使用されていました。やがて死語となりましたが、ローマカトリック教会の公用語として、中世・近代ヨーロッパでは学術用語として使われ、その歴史は18世紀頃まで続きました。しかし、現代もバチカン市国では公用語として用いられています。 |
読み方の基本はローマ字発音となります(aは「ア」、bは「ブ」、-umは「ウム」、-usは「ウス」というように。-um、-usをそれぞれ「アム」「アス」とつい読んでしまうのは英語読みですから要注意)が、いくつかのアルファベットはローマ字発音と異なる読み方をします(下表参照)。
※子音の次に母音のない場合は、子音の後にuを入れたようにして読む。archi(アルキ) pro(プロ)など。 |
| 精油名 | 原料となる植物の学名 | 読み方 | |
|---|---|---|---|
| 1 | イランイラン | Cananga odorata | カナンガ・オドラタ |
| 2 | オレンジ・スイート | Citrus sinensis | キトルス・シネンシス |
| 3 | カモミール・ジャーマン | Matricaria recutita | マトリカリア・レクティタ |
| Matricaria chamomilla | マトリカリア・カモミラ | ||
| 4 | カモミール・ローマン | Anthemis nobilis | アンテミス・ノビリス |
| 5 | クラリセージ | Salvia sclarea | サルウィア・スクラレア |
| 6 | グレープフルーツ | Citrus paradisi | キトルス・パラディシ |
| 7 | サイプレス | Cupressus sempervirens | クプレッスス・センペルウィレンス |
| 8 | サンダルウッド | Santalum album | サンタルム・アルブム |
| 9 | ジャスミンアブソリュート | Jasminum grandiflorum | ヤスミヌム・グランディフロルム |
| Jasminum officinale | ヤスミヌム・オフィキナレ | ||
| 10 | ジュニパー | Juniperus communis | ユニペルス・コンムニス |
| 11 | スイートマージョラム | Origanum majorana | オリガヌム・マヨラナ |
| 12 | ゼラニウム | Pelargonium graveolens | ペラルゴニウム・グラウェオレンス |
| Pelargonium odoratissimum | ペラルゴニウム・オドラティッシムム | ||
| 13 | ティートリー | Melaleuca alternifolia | メラレウカ・アルテルニフォリア |
| 14 | ネロリ | Citrus aurantium | キトルス・アウランティウム |
| 15 | パチュリ | Pogostemon cablin | ポゴステモン・カブリン |
| Pogostemon patchouli | ポゴステモン・パチュリ | ||
| 16 | ブラック ペッパー | Piper nigrum | ピペル・ニグルム |
| 17 | フランキンセンス (オリバナム/乳香) |
Boswellia carterii | ボスウェリア・カルテリイ |
| Boswellia thurifera | ボスウェリア・トゥリフェラ | ||
| 18 | ベチバー | Vetiveria zizanioides | ウェティウェリア・ジザニオイデス |
| 19 | ペパーミント | Mentha piperita | メンタ・ピペリタ |
| 20 | ベルガモット | Citrus bergamia | キトルス・ベルガミア |
| 21 | ベンゾイン | Styrax benzoin (スマトラ産) | スティラクス・ベンゾイン |
| Styrax tonkinensis(シャム産) | スティラクス・トンキネンシス | ||
| 22 | ミルラ(マー/没薬) | Commiphora myrrha | コンミフォラ・ミルラ |
| Commiphora abyssinica | コンミフォラ・アビッシニカ | ||
| 23 | メリッサ(レモンバーム) | Melissa officinalis | メリッサ・オフィキナリス |
| 24 | ユーカリ | Eucalyptus globulus | エウカリプトゥス・グロブルス |
| 25 | ラベンダー | Lavandula angustifolia | ラワンドゥラ・アングスティフォリア |
| Lavandula officinalis | ラワンドゥラ・オフィキナリス | ||
| 26 | レモン | Citrus limon | キトルス・リモン |
| 27 | レモングラス | Cymbopogon flexuosus | キンボポゴン・フレクスオスス |
| Cymbopogon citratus | キンボポゴン・キトラトゥス | ||
| 28 | ローズ・アブソリュート | Rosa centifolia | ロサ・ケンティフォリア |
| Rosa damascena | ロサ・ダマスケナ | ||
| 29 | ローズ・オットー | Rosa damascena | ロサ・ダマスケナ |
| 30 | ローズマリー | Rosmarinus officinalis | ロスマリヌス・オフィキナリス |
| ※ラテン語では長音、例えばMatricariaは「マートリカリア」、Origanumは「オリーガヌム」、Rosmarinusは「ロスマリーヌス」と読みますが、学名では長音で読まないのが普通です。 |
| 会報誌No.30掲載「植物の学名を知る」より |
